大腸ポリープ摘出のセカンドオピニオン

昨年十月に大腸ポリープありと近所のかかりつけの医師から告げられ、三つのうち二つは日帰りの内視鏡により摘出した。残る一つは根が張り、内視鏡では取ることが困難と言われたのは紹介された北多摩ではそこそこ大きい病院でその道では腕がいいという医師だった。
最終のペット検査の結果、ガンではないらしいので、てっきりガンと予想していたこの医師は私に告げた。ガンと予想し手術の用意までしていた。内視鏡で取るのが一週間入院、もし取れない場合は腹切りでさらに二週間入院、どっちにするか私に決められるはずがない。私は即座にそんなこと私に決められるはずがない、先生決めてくれと・・・。医師は・・・。無言。
私はそれでは家族とも相談するから一週間後に結論を出すことにした。
妻に相談するとセカンドオピニオンを進め、検査の写真を持参して都内の内視鏡摘出専門の医師を訪ねた。
この写真を見るなりこの医師は言う。こんな程度の物が取れないのか、自信がないんだな。二泊三日で必ず取るからとのことなので、こちらを選び、その通り二泊三日で取れた。
但し、保険はきかないのでウン拾萬支払った。一週間二週間入院することを思えば高いとは思わなかった。
ここで問題点、やはり日本人にはセカンドオピニオンは情的にはきつい。当初の腕のいいと評判の医師は親切に説明してくれるし、人柄も正直そうだ。なかなか別の医師にかかるとは言いにくい、電話で受付の人に告げた。
もう一つは、後者の医院の保険が聞かない理由など到底聞く雰囲気などない。又それでも最高の薬を使った、完全に取り出したと自信満々。この病院は芸能人など有名人もよく利用するらしい。私が最後の日、角界の元大関の親方も待合室にいた。
最終報告。摘出したポリープは四段階のうちガンの一歩手前のもので、ほっとけば一年ぐらいで必ずガンになるとのこと。
たまたま支払が出来たが、金持ちと貧乏人との差はこういう処で出現するのだなあ、貧乏人は早く死んでしまうのかなあと思ってあえて退院の日、タクシーに乗らず地下鉄に乗って帰宅した。

生活、政治、セイジ

真面目に生きてきたつもりでも人生は狂う。時代の流れと三流半の政治のせいで、私たちの現実の生活は酷いね。
一生懸命働いて真面目にさえやれば、家も持つことも出来たし、多少の貯金も出来、子供の教育費も何とか出来た。しかし、この十数年間でがくんと様子は変わった。
真面目にやってもダメになったのだ。社会は矛盾にみち、仕事もお金も愛情も信頼も連帯感も取り上げられてしまった。
老後に必要なものは、持ち家、貯金、友人と言った作家がいたが、全部取り上げられた人の多いのも現実だ。何が体育の日だ。こちとらせめて頭の体育でも、ぼけないことぐらいか。老人のぼやき

ショーバイ ショーバイ

バブル当時の昔話 ある地方の同業者の話。
新幹線の駅から歩いて行ける山林を数千坪所有していた。当時、ゼネコン大手、マンション業者らは血眼になって土地を買い漁った。地価もうなぎ昇り続けた。
今となっては夢のようなことだ。
この業者所有の山林に2億円とか3億円とかの買手が2社あった。手付金5000万をすぐ払って契約したいとか。どちらかに迷っていた処、億ぐらいの価格をつけた大手ゼネコンが出現、これにこの社長さんぐらぐら心が動き、2社を断ってしまった。この大手ゼネコンが一向に手付金を払わないが、買うのは間違いないといい続け、そのうちバブルが崩壊してしまった。元も子もなくなって、この山林は今でもそのまま、借入金も払うことなく、彼の会社は休業状態だ。虻蜂とらずだ。
思い出した寓話。
骨を咥えた犬が、水を飲もうと川へ行き、水面に映った姿を見てもうひとつ別の骨があると口を開いて、水面に写った骨に噛み付こうとワンと吠えたら、咥えていた骨も水に落ちて流されてしまった。

国際政治、東アジアの緊張、アメリカの仕業か?韓国哨戒艦撃沈

この事件の奇妙さは、韓国だけ騒いでいて、北朝鮮、アメリカ、中国からの報道がほとんど聞かれない。北朝鮮はこの攻撃をやってもやっていなくてももっと大騒ぎするのが今までの姿勢だ。
中国は何故黙るのか。原因にも触れない。出来の悪い弟をもったような中国と北朝鮮の関係は、愚弟賢兄なら中国は何らかの反応があっていいはずだ。
日本の報道もどちらかと言えば及び腰だ。
私はアメリカがやったと想像する。何しろこの手の事件はアメリカが特技としているからだ。前科数犯で、内政、外交に困ったことが生じるとこの手の事件を引き起こす。
日本軍のハワイの真珠湾攻撃もほぼアメリカのやらせか仕組んだのはほぼ間違いない。
ベトナム戦争のときのトンキン湾事件もアメリカ側の攻撃が先で、嘘八百並べて北ベトナムを空爆した。
さらに9.11もあやしい。自作自演の疑いも濃いし、アルカイダなどとは何処で誰がどういう組織かもはっきりしない。極めつけはイラク戦争だ。
大量破壊兵器などがあると騒ぎ、国連の反対も押し切って攻め込んだ。
実は無かったことが判明、それでもイラク戦争をやめない。
こういう事から独断と偏見、常識から予想すると、今回の韓国哨戒艦攻撃はアメリカがやったとオバマの内政も陰りが出て、不景気、メキシコ湾石油漏れ、沖縄基地などの問題が様々だ。
この時期、日米安保条約による沖縄基地が必要との認識を日本国民にマスコミを通じて訴えるのは、北朝鮮の攻撃が最も効果的と読んだアメリカ謀報関係者が仕組んだと考えると丁度時機が合う。この事件が報道されると日本国民はやっぱり日本には基地が必要で、アメリカに守って貰わないといけないとあらためて考え、いっぺんに辺野古問題がしぼれてしまった。憲法9条で戦争放棄を叫んでも、憲法が立派とは外国人の認識だが、アメリカの家来のような日本は、本当に戦争放棄したとは思われていない。
アメリカは日本を守らない、軍隊は国民を守らない。
憲法9条を守ろうと言っても、日米安全保障条約があるから現実にはアメリカ軍の基地が沖縄始め日本全国にあるので、憲法9条で戦争しないと言ったってアメリカの軍隊があるじゃないか、戦争しないなら自国他国の軍隊はいらないじゃないか、と言われるとこの9条守る会の人達も返事に困る。
大体軍隊は攻め込むことはやるが、国民を守らない。
旧戦争の満州国関東軍がそうだった。ソ連に負けるのがわかると軍隊が真っ先に列車で逃げた。その次が満鉄社員、一般人、最後が最も悲劇の開拡民だった。大地の子を見れば納得いく。
ましてや他国の軍隊が他国の国民を守るはずがない。アメリカ軍隊は日本国民を守らないと思う。守るとすると何か自国に利益がある時のみだ。
石油はじめ鉱物資源、科学者たちの頭脳、戦略的位置などがあれば多分守るだろうか、日本には戦略的位置と思いやり予算がある時のみ守るのだろう。
中国がどうしてあの正ちゃんこと出来の悪い弟を守るのだろうか。
私は朝鮮動乱の時、中国毛沢東は人民開放軍を大量に動員し、大量に死亡させても負けそうな北朝鮮軍を助けたからだと思っていたが、最近考えがわった。
それは中国もアメリカも将来二大国として覇権を競い合うことを予想している。その結果、韓国と日本は完全にアメリカの子分だし、基地を自由に使わせている。もし北朝鮮もそうなったらアメリカとキューバの関係のようにいつも悩まなくてはならない中国だ。
のど元に匕首をつきつけられているようなものだ。
加えて北朝鮮は地下資源が豊富だ。昔から北の工業北の農業と言われる朝鮮半島だが、この地下資源をイラクの石油と同じように狙われたら中国も困るというのが中国の立場と考えである。
この哨戒艦事件で被害を受けたのは沖縄県民である。鳩山政権の唯一の成果は、沖縄基地の理不尽さを全国民によくよく伝えたことである。
沖縄から米軍基地をやめさせるためには①アメリカと戦争に勝つこと②我々内地ウチナンチューが全員声をあげて毎日数十万人国会の周りをデモし続けて、日本の国の全てを麻痺させること③日本の領海で少し離れた海上に莫大な埋め立て島をつくり、それをアメリカに地代をとって貸す。
これぐらいかな。
沖縄の人達には申し訳ありませんが、犠牲犠牲のここ数百年、あとは日本から独立するか、中国台湾と仲良くしてアメリカをけん制するか。暑い暑い真夏の夜の夢か。

政治、セージ、性事

参院選は全体にあまり盛り上がらなかったような気がしますが、大勢の人が集まる新宿駅とか、ターミナル駅は多くの立候補者が熱弁を繰り広げます。
少数分離独立した政党も頑張っているが、立ち上がれ日本もその新しさの為か、新鮮に移るがなにせお年寄り平均69歳の国会議員の集まりです。
若い女性のこの党の立候補者が連呼しながら、新宿西口を通過した。ほとんどが無関心を装う。
立ち上がれ日本の名前がよくない。弱気をくじき強気に寄り添う石原慎太郎が名づけ親と聞くが、何かもう勃起しない70歳前後の爺さんたちバイアグラを飲んで、立ち上がろうとするのか、または立った途端、「立ちくらみ」してしまうのか心配だ。
大変だろうと同世代なので心配同情してしまう。
自民党も民主党も少数政党も、皆同じ穴の狢のようで、何が違うのか分からない選挙です。いづれにしても景気が良くなればと思いますが、これに期待するのは間違いです。
人為的に景気をよくすることが出来れば、世界中で貧乏な国はなくなるはずです。
バブル崩壊の時のように、人為的に可能は景気を悪くする時だけ。けれどもまだまだ日本はいい、水洗トイレ、社会インフラのは整備、つぎのあたった衣服も着ている人は見当たらない。選ばなければ失業はなし、地方の旅館に行って三食付、寝床、風呂洗濯機もあり、給料は小遣いのみ、あとは素性がはっきりしていて、人差し指が曲がったり(手癖の悪い)嘘をつかない、少々怠け者でも病弱以外はOKの旅館沢山あるよ。

総理官邸の話

今度の菅総理大臣は長く続くかなあ、と思って20年以上も前の菅直人の選挙を思い出した。
革新自由連合というような団体で、市川布房枝、青島幸男、中山千夏などと共に菅は多摩地区から立候補した。その時、遇直にも独立と宣言し、自民党から分離した河野洋平率いる新自由クラブが注目を集めていた。私は当時新自由クラブから立候補の新人を応援、選挙運動員として動いていた。確かこの選挙では菅は落選したが、3回目で漸く当選したと記憶している。庶民の宰相 として頑張って貰いたいが、発送が全く自民保守系とは反対の思想なので少しは期待したい。自民党政党はもうこりごりで少しでも民主党の中の自民党をとり除いて貰い、自由連合とは行かなくても新しい発想と長い下積みの政治家としての経験を生かして日本を幸福にして貰いたい。
世界中に恥をさらした短期の総理大臣が安部、福田、麻生、鳩山と続いたのでもういい加減にしてもらいたい。金持ちの二世三世の坊ちゃん議員では対外的にも通用せず、日本をこんなことにしてしまった。罪深しです。自民党も人材が底を着いた感じで、大物もいなくなった。
魅力も薄れた。当分政権は取れないだろう。
鳩山由紀夫の妻が総理大臣菅邸の風呂を数千万円かけて改装した。麻生太郎の入った風呂では気持ち悪いのだろう。わかるよ。同じ湯舟に入ったら、だんだん口も曲がってくるかもしれないと思ったのかしら。麻生太郎と付き合った銀座のホステスがしばらくすると体調を必ず崩すのだそうです。おしっこがまっすぐ飛ばなくなるそうです。どうしてだ????
麻生太郎を見ているとテレビはアホを隠せるが、ラジオはアホを隠せないことがよく分かった。

山中で熊に出会った人々(下)

I・ダイキチ君50才。長らく営林署の下請けにて山を歩いている超ベテラン。
彼の息覚と視覚が人間離れをしている。
風向きによって熊の居所が判るらしく、枯枝を踏みつけ時の音や熊独特の息いで一定の距離に熊がいると判ると言う。そういう時熊が人間に気がついている時と、気がついていない時とでは対応が全く異なるそうだ。相手が気がつけば静に相手は熊笹の中で超スピードで泳ぐように、但し人目には安を見せず全く音もさせず遠ざかる。人と熊が両方遠くから気づいた場合はお互いに対面を避けるのだが。
たまには双方の非難方向が同じでバッタリ屋根の上でご面談などもあるそうだ。
彼の経験はその時はじっと動かず目を見つめあう。時々目を周囲にめぐらし手頃に登って逃げられる木を見つける。それも猿のように木から木へ移ることが出来るような枝の木に登るのだ。熊も追いかけるようにして木を登ってきた。作戦があるのだ。しなる木の枝まで逃げ、次の木に飛び移る。今までつかまってきた枝が体重が無くなるので反動で枝がむちのように飛びはね追ってきた熊は跳ばされた。
地上にたたきつけられた熊君、すぐ立ち直おり勇善と何事もなかったように森に消えたそうだ。
一人山歩きの山中は全く熊には心配しない。作業現場に行く途中も、木の幹を強くたたいたり音を出し人間が入ることを知らせようとする。耳と鼻で常時熊の気配を注意しているという。

山中で熊に出会った人々(上)

F・ヤスケ氏70才。春一人で岩魚釣りに、行きつけの山奥の沢へ入る。
釣りの腕はサウスポーでの竿のあやつりは名人級。
午後四時頃30cmの岩魚数匹の成果。あと2,3匹と相変わらず足音もさせず清流のよどみに針をたれると目の前に子熊2匹。50cmぐらいの身長、一見子供に見えたのが大事となる。
甘く見た彼は竿で警戒心の少ない小熊が近づいてきたのでつり竿でたたいて追い払おうとした。
ところがこれを見つけ母熊が猛然と熊笹の中から現れ鳥が飛ぶように山からかけおりて、ヤスケ氏を襲撃した。先ず右フック一発をくらい、右ほっぺたがベリッとぶら下がった。
血が吹き出たのと同時に次に二発目のフックで総入歯が噴き飛んだ。倒れたところそれでも逃げようとした時背中に一発、ようやく熊は爪の引っかき技、あとから分かったことだがこの傷は本人は気づかず病院に担ぎ込まれた翌日本人と医者が気づいた。
一人ぼっち山中で約一時間半歩きようやく顔見知りの人家にたどり着く、血だらけの垂れ下がったほっぺたを右手で押さえそれでも釣り竿だけはしっかり左手で持って至急救急病院へ。
幸い命は取り留めたがしばらく入院した。数ヶ月後、私が熊君のフックですっ飛んだ総入歯をもったいないから現場へ一緒に捜しに行こうと申し出たが、おらぁいがねえだと。

旅は日常性からの脱却です。何でも見てやろうという好奇の目が冴えにさえ渡り、真実を見透かします。
先日孫の高校卒業旅行記念に中国広東省開平という田舎町へ行ってきました。
香港在住の友人(中国人)も通訳と案内係りをかねて同行した。
19歳という大人の入り口に達した人間が、何を感じるか、何が起きるか、どうして自分の感覚と違うのか、どうして同じ顔をしているのに違う言葉を話すのか、同じ漢字を全く異なる読み方で話とはどういうことなのか、どうして、何故ばかり感じる旅となるか。時々本人の顔を盗み見しながらの道中記です。
香港から電車で中国との国境羅湖で下車、この駅は中国深圳と香港の出入国する人だけ利用するので終点で降りると自動的に香港を出国することになります。徒歩で歩いて出国し、イミグレーションで手続きを済ませると、すぐ中国入国の手続きに入り、深圳駅に辿り着く。この間春節が終わったといえ、人、人、人ばかりその数に圧倒されるばかりです。お金も中国に入るとほとんど香港では使えないので、中国銀行で両替だ。そしてすぐまた広州駅への切符を買い、列車に乗る。終点で乗り換え、地下鉄で反対下車。バスに乗り換え2時間で開平市につく。中国の典型的な田舎町で公共バスセンターには大勢の人が乗ったり降りたり、客引き、物売り。ここでさらに私の友人シュウ夫妻も合流する。地下鉄からバスセンターまでの横断歩道には顔を上半身が焼けただれた物乞いに出くわす。弁当箱に1元入れる。
その騒音、ここでも圧倒される。4時ごろなのでまずは泊まるところは香港温泉という昨年出来た温泉センターに決めてタクシーをチャーターする。80元(日本円1300円)50km。
温泉に着くと日本の温泉と異なり、広大な土地に水着をつけて十数ほどなる温泉プールや温泉ジャクジーにて体をほぐしたり泳いだりして過ごす。
部屋を取りとりあえず夕食に出かける。民家が数件ある小さな町のレストランに入る。
レストランと言っても半分ボロ家で半分テントの下に古い椅子とテーブルがあるのみ。
友人のシュウさんが注文してビールや中国焼酎(白酒)で乾杯し、ふと気がつくと野良犬らしき5~6匹、子犬1匹を5,6匹がいじめている様子。きゃんきゃん犬が鳴いている。首輪もリードもなし。宴たけなわになり、隣のレストランをふと見ると檻の中に猫と犬が別々に入れられている。犬も全く先ほどの野良犬と全く同じ茶褐色の駄犬だ。
中国では犬の肉は美味しい順は、赤、黒、花(ブチのこと)と聞いていたので、聞いてみると売物ですぐ料理をするから買えという。孫と日本の友人は言葉が通じないので、そっと中国の友人に伝え、犬肉を注文するよう頼んだ。この店、粗末な木の看板に「即日猫狗」とあり、とりたて新鮮な犬と猫肉ありますという意味だったのです。
つまり殺してすぐ新鮮な肉を出しますよという意味でした。
そのうち料理と同時に甘辛く炒めた犬肉らしきものが出されてきたので、わいわい言いながら皆で食べた。少し喉がへばりつくような又いわゆる寝ぐさい香が特徴の犬肉に私はすぐ気がついた。結構美味しいので白酒を飲みながら食べた。大方の料理を食べ終わる頃、「この肉はなーんだ。」と犬肉をさして孫に聞くと、怪訝そうな顔で「もしかしたら犬?」と聞くのでそうだと答えた。やっぱりそうかと言ってでもうまかったよしかしもういらない、とそれ以降手とつけなかった。
そのうちこの店の40歳ぐらいの女主人が出てきて、うちの娘は14歳で美人だから是非会わせてやってくれ、どうやら少しイケメンの孫が気に入ったようで、付き合わせたいらしい。ところが孫は通訳の方法が悪いせいかこのおばさんが付き合いたいと思ったらしく、即座にノーのジェスチャー。残念だと思ってあとで聞くと、この誤解がとけて娘さんなら会ってもいいよだと、もう遅すぎると。
その晩温泉ホテルに泊まり、プールで遊ぶ。
翌日いよいよ念願の開平市のディアロウ見学です。迎えの車に乗り、6階建てのディアロウに着くと、所有者が1階から案内してくれた。
そもそもこの問題のディアロウはだいぶ前にこの地域から世界中に特にアメリカ、カナダ、オーストラリアへ移民した。

境界立合い、田舎の決まり方

先日、当社所有の山林土地の隣接地主との立合いがありました。隣接地のほとんどが測量済みで法務局にも測量図や公図が存在した。合計4人のうち1人だけが同意しない。それも部落の中でも知識人とか資産家とも言われる人だ。私共のほうは早く決めて同意書に判子を貰えばいいのだが・・・。境界に同意しない理由はもし認めると自分が以前から所有造成してある民宿用グランドが当社の土地にはみ出してたからだ。私共が所有する以前からグランドは作ってあった。土地単価が安いので、こちらは多少相手からの食い込みがあっても了解するつもりだった。しかし周囲の筆は実測図も公図もしっかりあって変更できないと土地家屋調査士は言う。坪単価1000円とか2000円とかの相場で、約10坪足らずの問題だ。理由もくそもあるもんか。以前から自分のグランドだ。権利があると抜かす。もし認めればグランドを造成し直し費用が大変だとも言う。山の中では土地家屋調査士と私と相手と3人ですでに3時間もやり取りしている。他の同意者は帰って頂いた。そこで考えた。公図訂正も認められなければ奥の手でいこう。土地が安いので、私はこう切り出した。
それならこの土地をただであげよう。その代わり分筆代の10万円は自分で払って下さいと。そしたら相手は驚いて本当!!ほんとにいいの!!少し間をおいて本当なら嬉しいけど、あとで何かひどい目にあうとか、へんなことないよね。と。
これで了解一件落着で判子を貰う。
つまり自分が他人の土地に進入していたことは認めるが、自分に不利にならないことなら合意するとのことだ。境界立合いのとき、家族の代表が現地に赴き、少しでも多く広く土地を増やすことを家族に誓って出てゆくのだ。
だから境界に接する所有者の言うままに言うことを聞いてくると、家族に向ける顔がないのだ。お前は何をやってきたのだ、と怒られるのが落ちだ。少しでも多くしたよと帰ってくると、よくやったと乾杯だ。この地域では公図と現場が全く異なる地域が多々あり、終戦後、国から払い下げられた山林を公図どおりに耕さなかったり、開墾しなったり、部落の人達だけで勝手に分けて利用使用したりして60年以上も経ってしまった。
境界立合い、分筆の際の同意はこのあたりの説明をしたりして、大変な粘り強い作業が要求される。
個人ではなく家中心に続いた日本人の意識では、先祖から引き継いだ財産は自分の代で少しでも減らさない、一坪でも増やして次の世代に引き渡すつまりワンポイントリリーフなのだ。だから土地の値上がりの資産運用だの全く関係なく価値判断がなされるのだ。

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