☆ヤキトリ屋と顧客の会話

店の前のやきとり屋を5年前に当社のテナント仲介で開業しました。親爺は朝8時半に準備にかかる。まもなく齢70を超えるだろう。仕込みが終了し、5時から販売開始、オーナー親爺1人だけ。焼くのにコツがあるらしい。毎日いつも人が行列とまでいかないが3人から10人ぐらいは並ぶ。9時で終了。職業病として焼けた炭を見つめる時間が長いので目をやられるとのこと。
立ちっぱなしで9時までがんばるなあ。売上高も予想がつくが好調なのは確実に伝わってくる。親爺、あんまり稼ぐなよ、命あってのものだねだぞなどと私がからかう。まんざらでもなさそうに笑う顔は自信に満ちたいい顔だ。
先日、会社のハス前なので孫が生意気にやきとり食べたいなどというので2人の孫と並んで待っていたところ若いアンチャン風の人がきて早く焼いてくれなどと親爺をせかす。
 アンチャン : 3本焼いてくれよ、急ぐんだから。
 親 爺   : …………。
 私と孫たちは焼き鳥の煙の中、立って待っている、他のお客も3人ほどいる。
 5分ほどたって
 アンチャン : 親爺、急いでるんだから早くしてくれねえか。
 親爺    : うちは5本以上でないと売らねえんだ。
 アンチャン : (むっとして)そんなこといっていいのか。そんなこと言うからこの店はヒマなんだ。

 親爺    : 余計なお世話だ。やきとり渡してお金を貰って初めてお客だ。金はおまえのものだが、やきとりは

         まだこっちのもんだ。うちはうちのやり方があるんだ。(一心に焼き鳥を焼きながら)気に入らな

         きゃよその焼き鳥屋へ行けよ。
 アンチャン : キレた様子で生ヤキトリのケー

         スを強く手でたたきながらこんな店二度と来るか、と再度強くケースをたたく。
 親爺    : 人の家の物をこわすな、パトカー呼ぶぞ、今後店の中に入るな。前の通りも通らせねえといいたい

         がそれは仕方がねえから
 アンチャン : パトカー呼ぶなら呼んでみろ
 親爺    : (携帯でパトカーを呼ぶ振りをする)
 アンチャン : (急いで消える)

他の客と私達は大笑い、孫たちも神妙だったがホッとしたようだった。私も一度でいいから憎たらしい厭らしいお客に言ってみたいなあ。
このヤキトリ屋の焼き方は、焼き方が勝負らしく1人のお客の注文を焼き終わらないと次のお客の注文品を焼くことをしない。焼き方で味の良し悪しを決めているのです。
平和な日本の日曜日。

☆今年のリゾート不動産

リゾート不動産はどん底、市場は冷え切っている。それでも1区画数十万円の土地となると買手がつく。顧客掘り起こしに各社躍起だが、業績が上がる社は少ないようです。この不景気で今時別荘でもあるまい。別荘建築もそっと内緒で海外旅行の気分で別荘建築も世間に知られたくない心境の人が多い。第2の人生をやっとの決心で建てた別荘は使用頻度が高くなればなるほど安い買い物になるとつくづく感じます。(やらせる側からみると)
今年は当社で値下がりしない別荘地を目指し1区画500坪、100万円(土地のみ)、1000坪200万円という土地をインターネットで売り出してみた。造成中というより、元々あった村の人達が使用していた道路を車が通行できるようにして修理して水道を配管するのです。平坦地とはいかないが、その反面日本百名山が見えるし遠景が効くので心地よい別荘地となります。
別荘希望の方々の反響を期待していましたが、ドッグラン(犬の運動場)、ボーイスカウトのキャンプ場などこちらで予想もつかない利用目的のユーザーからの反響に驚いています。元スキー場という特殊な現況から考えて、1000坪(3300***)という土地のまたは森林に囲まれた空間があれば畑、森の観察、プライバシーの保持などは充分可能です。反対に少し寂しいし、冬の除雪もいささかお金がかかるから冬は使わないようにする。いずれにしても標高1000メートルで湿気のないすがすがしさ、夏はクーラーは不要、天国です。
この別荘地の特徴は歩いて10分ぐらいでいける範囲内で、昔からの約200戸、1000人の部落がある。林業、農業が主産業で1500年位からの歴史がある。
この地元の人達と別荘所有者は買い物、給油、工事、メンテナンスでどうしても身近に付き合うようになる。都会のネズミと田舎のネズミの物々交換だって生まれてくる。そしてこの部落の人達は概して排他的ではないことがよそ者としては有り難い。高原野菜の季節になります。トマト、キャベツなどスーパーのものとは甘味が違うのは歴然です。敷地の中でターザンごっこ、ツリーハウスなど子供も大人も思いきり遊んで頂きたい。

☆ローカル線の中で

先日所用で、朝7時20分ごろ上越線沼田駅から乗車した。ホームには既に高校生が待っていて女子高校生はミニスカートに白いソックスだ。自分より年上のサラリーマン、OLなどには目もくれずに一目散に乗り込むと空席に素早く席を取り、座席はここで満員となる。席をとった高校生は早速携帯電話にてメールを打つ人、友人とおしゃべりする人、よく見ると少し化粧もしているらしいが、ふんぞり返ってもいる。
今時の女子高校生はこんなものかとも思ったが、学校や家庭では躾とまで言わないが、少しは大人が見て不愉快にならない程度の態度、風体に気を配って貰いたい。
新前橋から乗り換えて上毛線に乗ると途中から今度は男子高校生がぞろりと乗ってきた。皆一様に頭は恐竜の頭のように茶髪で上にとんがり上げている。ズボンはケツのすぐ上までずり下げている。携帯遊びや、老人席におかまいなしに座り我が物顔だ。カバンなどもっていたかしら、このクソガキども学校に何しにゆくのかしら、勉強?とんでもない?友人づくり?それもいいだろう。しかし、どう見ても生産的な事とは縁遠い印象だ。どこかの国の大臣ではないが国語の勉強などきちんとしているのだろうか。辛子明太子を幸子明太子、牛耳るをみみうしるなどと読まないようにして貰いたいものだ。
やがてこの高校生たちも否が応でも社会人となり、親となる日も来るのだがいささか将来に不安を感じてしまう。
しかし、このようにしてしまったのは私の子供にきちんとしつけなかった、その子達がまたその子供にきちんとしつけられなかったのかもしれない。我々大人がそうさせてしまったのだ。もう遅いか、否そうではない。今、自分の孫にもきちんと教えよう。