テレビで倒産したリーマンブラザースの元社員と解雇された自動車メーカーの元契約社員の対決対談を見た。元リーマンの社員は超高級マンションに住み続け乗馬の趣味に10年以上生活費の貯金はある。一方、自動車メーカーの元契約社員は仕事もなし貯金もなし、住むところもなし。この対談の設定はひとつは設定そのものが間違っているのと、対談のあとにこれを見ていた有名人5~6人のコメントを求めたが誰もまっとうな意見、我々が納得できるコメントを得られなかったのです。
何となく後味が悪い番組となったのは、ひとつはコメンテーターの生活レベルと解雇された社員の現状があまりにも違いすぎるのではないかとも思える。毎日のようにテレビに出演しそれなりの年収もあるだろうから彼らの生活実態、年収など明らかにして欲しかった。その上でコメントを取ればもっと彼らの実感がわいたかもしれません。
リーマン元社員の言葉が印象的だったのは、自分も高校を出て働いたがどうにもならなくてこれではダメだと考え一念発起して猛勉強して大学を出て年収の高い外資系の会社に入社したから今の自分があるとのこと、つまり自己責任の裏返しです。自分の努力と能力が不足しているから仕方がないということだろう。しかしこの元リーマン社員を攻める訳にもまいりますまい。もう個人の考え方など通り越した政治の問題だ。失政のツケが社会的な弱者に津波の様に押し寄せている現実が分からないのだろう。体験しないから分からないというつもりはないが、今の政治家特に二世三世議員には無理かもしれない。体験しなければ分からないと逃げ込めば大仰に言えば文学の否定につながるか、元自動車メーカーの契約社員がこれに逃げ込まなかったのは評価できて応援したい気持ちだが。税金は高くなってもいいから最低の生活保障をして下さいね、タローちゃん、憲法読んでね。